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より具体的に観てみましょう.
現在(2005年)において、各企業体では
いわゆる「団塊の世代」の雇用延長が
検討されています.
それは今まで常識であった「終身雇用」の system は
この国ではもう機能していないと言われていますが、
現実では、企業側としても今まで「教育」してきた
cost & benefit から言っても、
また新たに若い新卒者を「採用」し「教育」するよりは
「 risk 」はありません.
すなわち、新卒者や若者の「採用」の幅は
どんどん狭くなっています.
例えば、幼い頃から
「勉強して、いい学校に言って、いい会社に入りなさい」
と嘯かれて、そのままを実践した結果、
いくら就職活動をしてみても、その中の一社すら採用はされない
という状況が多くあります.
また運良く採用されて、
一番の若手としていろいろな業務を関わったとして、
朝早くから夜遅くまで働いて、
「下が入ってきたら楽になるよ」と言われていたとしても、
上記の条件で新規採用の幅が狭くなり、
ずっとそのままの状態に置かれたとしたら.
それに加えて、報告されたのが
この国の年間の自殺者の数 3,9325人
(2005年6月16日警察庁統計資料).
特に多いのが「50歳〜60歳」と言う現実.
上記のように「頑張れば何とかなる」という
「高度成長化モデル」の<希望>のある context 内では
「それは甘えだ」という announce は
ひょっとしたら
有効かもしれませんが、
「成熟社会モデル」では有効ではないし、
その<希望>はもはや自明ではありません.
ここでは『一部』の例しか挙げていませんが、
< neet >の人すべてが仕事をしないことを
好んで選択しているわけでもなく、
今後の生活に対して余裕を持って構えてるからでもありません.
<焦燥感>と呼んでも良い、むしろ
『働きたくても働けない』
ことからくる、一種の<あきらめ>に近い状態なのです.
言い換えるならば、
「心の奥底に深い孤立感と漠然とした自信の喪失感」
を感じているのです.
●
現在この国の announcement は最悪です.
例えばこのように、訳知りのコメンテーターや
構造無知の自覚のない評論家が具体的な検証もせず
勝手に『持論』を垂れ流したり、マスコミの記事も
「本当に正しいのか」という<弁証法的>考察も行われず、
どんどん偏った『情報』を掲載しています.
この問題に限らず、「理解不能であると思われるモノ」を
<排除>して「ハイ、解決」という風潮が見られます.
同著のように、ちゃんとしたデータを基にした検証や
報告も販売されていますし、
今回は取り上げませんでしたが
この問題に関してのマスコミで語られない具体的な解決策や
一部地方自治体、NPO などの取り組みも多く記述されています.
興味がある方は同著および参考文献をご覧下さい.
●
「彼らは人生を放棄したわけではない
立ち止まって、自分の目を探しているのだ」
「村上龍 同著オビコメントより」
●
「だから僕は、小説家の作業にとって一番大切なのは、
待つことじゃないかと思うんです。
何を書くべきかというよりも、むしろ何を書かないでいるべきか。
書く時期が問題じゃなくて、
書かない時期が問題なんじゃないかと。
小説を書いていない時間にどれだけのものを小説的に、
自分の体内に詰め込んでいけるかということが、
結果的にすごく大きな意味を持っていますね。
だから僕は一応小説家だけれど、
小説を書かない時間を
意図的に結構長くとっているんです。
スパンを長くとって均してみれば、
小説を書いている時期よりも、
小説を書いていない時期の方が
ずっと長いと思いますね。
(中略)
そして小説を書くべき時期が来たと思ったら、
他のことを全部放り出して、
徹底的に小説を書くことに集中する。」
「村上春樹
ロング・インタビュー 文藝界 P183」より
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「親しい人の自立は、その近くにいる人を救うんです。
一人で生きていけるようになること。
それだけが、誰か親しい人を結果的に救うんです。」
「誰かを救うということで自分も救われる、
という常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きい。
そういった考え方は自立を阻害する場合がある」
「最後の家族」 村上龍著 P284,
P322 より
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ひょとしたら、「自分には関係ない」という間隔は
実は間違っているのかもしれません.
何故なら<私>たちひとりひとりは、
<社会>の構成要素なのですから.
しかし、私は<社会全体>に向けて、
伝えるべき、語るべき<言葉>は持っていません.
>> #001 <<
-------------< resource >-----------

「ニート
―フリーターでもなく失業者でもなく」
玄田有史 (著), 曲沼美恵 (著)
幻冬舎
ISBN: 4344006380
「希望格差社会
―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く」
山田昌弘 (著)
筑摩書房
ISBN: 4480863605

「仕事のなかの曖昧な不安
―揺れる若年の現在」
玄田有史 (著)
中央公論新社 ;
ISBN:
4120032175

「会社はこれからどうなるのか」
岩井 克人 (著)
平凡社
ISBN: 4582829775

「もし僕らのことばが
ウィスキーであったなら」
村上春樹 (著)
新潮社
ISBN: 4101001510

「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」
河合隼雄 (著), 村上春樹 (著)
新潮社
ISBN: 4101001456

「無意識の構造」
河合隼雄 (著)
中央公論新社
ISBN: 4121004817
「最後の家族」
村上龍 (著)
幻冬舎
ISBN: 4344403576

「村上龍対談集
存在の耐えがたきサルサ」
村上龍 (著)
文芸春秋
ISBN: 4167190044
「13歳のハローワーク」
村上龍 (著)
幻冬舎
ISBN: 4344004299
「宮台真司interviews」
宮台真司 (著)
世界書院
ISBN: 4792720788

「絶望から出発しよう That’s Japan」
宮台真司 (著)
ウェイツ
ISBN: 4901391305

「安心社会から信頼社会へ
―日本型システムの行方」
山岸俊男 (著)
中央公論新社
ISBN: 4121014790
「弁証法はどういう科学か」
三浦つとむ (著)
講談社
ISBN: 4061155598

「先生はえらい」
内田 樹 (著)
筑摩書房
ISBN: 4480687025
●
「マル激トークオンデマンド・ビデオニュースドットコム」
第
206回 [
2005年
3月
11日]
ニートが投げかける日本の構造問題の深層
http://www.videonews.com/
●
警視庁発表 H.16 中における自殺者の概要資料
http://www.npa.go.jp/toukei/chiiki5/jisatu.pdf
●
少年犯罪データベース
http://kangaeru.s59.xrea.com/
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内田樹の研究室
2005年05月19日
「資本主義の黄昏」
http://blog.tatsuru.com/archives/000995.php
>> #001 <<
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尚、抜粋した文章の著作権は言うまでもなく
原本著作者にあります.
また、本文中の著作者のテキストの改行は
筆者が行いました.
白橋 哲 拝
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