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>> 「意識の迷路の中で」 <<


 

突然、屋根の上を
ちいさな鉛の塊たちが激しく叩いた

僕はその鈍い音たちひとつひとつに
に耳を澄ましてみた

多分それは一種の自己治療みたいなものだろう

 

確かに
朝から垂れ流された情報たちは
僕の「何か」を奪っていった

体力も消耗している

 

あなたのために何が出来るだろうか?

僕はいつも正しい選択をしているのだろうか?

ヒトは言う
「そんな設問はナンセンスだ」
「キミは考えすぎだね」
「君は精神的に弱い」
「強くなれ」

精一杯「何か」を掴んでみようとも思ってる

今頃、朝方のファミレスでは何も無かったように
眠気を押し殺して匿名希望の誰かが
また誰かを笑っているだろう

 

 

誰もこの心の中に入ってこれないように
ドアに鍵をかけた

そして誰かが雨上がりの街角で
そのドアを強引にねじ開けた

何が起きたか判らないまま僕は静かに膝を抱えていた

 

 

歩道橋の上から流れる列を眺めてみよう

「何を求めて走っているのか?」
誰が疑問に思うだろう?

「暇な奴だ」と誰かが指差し笑った

それが僕にとって正しい選択であるなら
もうとっくにそれを選んでいる

それに、
その答えをフィジカルに選ぼうとした

しかし僕の中の奥底のメタファーとしての何かが
鋭い拒絶反応を示した

 

 

僕は自分自信「無力」であることを
受け入れようと思う

それについて君はどう思う?

「さびしい奴だ」と
手を差し伸べようと思うかい?

けどね、
それは君には何も解決できないことなんだよ

経験的に言ってもね

それにね、
あなたは自分を完璧だと恥ずかしげもなくの給うけど、
全くそんなのでたらめだよ

はっきり言って

 

 

僕の中の「暴力」の渦は
「本質の言葉でねじ伏せろ」と
心の中から叫んでいた

「そいつらの存在自体を徹底的に抹消せよ」
と絶対的命令を下していた

それはたぶん、
僕の中の「大切なもの」を守るための
番人のようなものだ

無神経に攻められたら守らなくてはいけない

たとえ血が流されたとしても

そして痛みが伴うとしても

だからと言って
君はそれを「悪」だ
と言うのかい?

 

 

また誰かが
誰か知らない人のことを「すばらしいヒトだ!」と
感嘆の声を上げていた

 

そして僕にその同意を強引に押し付けた

僕は自分の目で確かめないと決して受け入れないと言う
とてもひねくれた性格であることがわかった

そんなヒトたちの歌が
とても薄っぺらい免罪符みたいに聞こえてきて
激しい吐き気を覚えた

 

「無力の中から生まれてくるもの」

僕の中には、
君にいっぱい伝えたいことがあるのに、
ひとつの出口の前でその順番を決めきれずに
ひしめき合っている

僕はこんな風にしてその言葉の一つ一つを
ひたすら丁寧にほどいている

けれど本当に君に伝えたいことは
言葉と言う記号では
伝えられないことに気がついた


 

白橋 哲 拝 


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